養子は相続人?

相続の手続きをするために、司法書士はくさんの戸籍に目を通しています。その中で、まだ家制度があった時代は、兄妹がたくさんいる場合に養子制度が頻繁に利用されていた事が見てとれます。

さて、相続のお手続きをご依頼される際に「兄妹は8人いるけれど、一人は小さい頃に養子に行っているから相続人は7人です。」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

養子に行かれた方は生まれた家の戸籍から抜けてしまうので、相続人にはならないかと言うと、実はそうではありません。養子となり戸籍から抜けた方も相続人となります。

たくさんいる兄妹の中の一人が、小さいころに子供のいない親戚のご夫婦のところへ養子に行く、男性が婿養子として結婚相手の女性のお家の戸籍に入る、などのケースが多いですが、例え養子にいくために生まれた家の戸籍から抜けたとしても、法律的な関係がなくなるのかと言えばそうではなく、実の両親が亡くなった際は養子となって戸籍を抜けた方も相続人になりますし、お子様のいない兄妹の相続が起こった際も相続人となります。

相続手続きにおいて、法定相続の場合は相続人の人数で遺産を分配することになりますので、人数を間違うと配分が変わってしまいます。相続人が何人いるのかは全ての戸籍を取得してみなければ実際のところなかなか確定できません。まずはご相談ください。

 

 

2023年06月14日